令和2年10月から11月にかけて、「岩国市子どもの読書活動推進計画(第三次)」に基づいて、令和元年度に行った子供の読書活動推進に関するさまざまな取組風景などをパネルにして展示しました。
岩国市役所(1階展示コーナー): 令和2年10月9日(金)~20日(火)
岩国市中央図書館(1階展示ホール): 令和2年10月24日(土)~11月8日(日)
—————————————-
(中央図書館 展示ホール)
●「岩国市子どもの読書活動推進計画」とは…
「子どもの読書活動に関する法律」(平成13年12月施行)に基づき、岩国市が策定した計画で、岩国市のすべての子供たちの読書環境を充実させることを目指した計画です。
平成16年3月に第一次計画、平成22年3月に第二次計画、平成27年3月に第三次計画を策定し、現在は令和2年3月に策定された第四次計画に基づき、家庭、地域、幼稚園、保育所、学校、図書館、行政及び関係団体が様々な取組を行っています。
●パネル展示で紹介した内容 ※令和元年度の取組より
★ブックスタート事業
ブックスタートとは、赤ちゃんと保護者に絵本を開く体験といっしょに絵本を手渡し、心ふれあうひとときを持つきっかけをつくる活動です。
岩国市では、子供の心豊かな成長を支援するため、関係課・関連団体・ボランティアと連携して、平成23年7月13日より本事業を開始しました。市内2か所の保健センターで、1歳6か月児健診を受診する親子一組一組に絵本の読み聞かせをし、子育てに関する情報などをお伝えしています。令和元年度は、800組の親子に絵本を手渡しました。
★家庭・地域での取組
・こども支援課では、「いわくに子育てアプリ」を利用し、子育てに関する様々な情報を発信しています。
・地域の供用会館などで実施の「乳幼児学級」、母子保健推進協議会が中心に行っている保健センターでの「子育てのつどい」、こども館・児童館・保健センター・放課後子供教室・放課後児童教室では、各々の事業の中で、おはなし会や、童話作家を講師とした読み聞かせに関する講演会等、子供の読書活動につながる活動を実施しています。
生涯学習課では、親子のための地域情報誌「いわくにっこ」を発行し、小学生向けの行事などをお知らせしています。
・私設文庫(家庭文庫)
個人が地域の子供たちに本と出合う機会を提供するために家庭の一部を開放して設置した読書施設のことです。岩国市内には、文庫「そらいろのおうち」(尾津町)、「まつたけ文庫」(美和町)の2つの文庫があります。
・地域文庫(市内文庫)
児童図書を備え付けて地域の子供たちに貸し出す活動及び組織のことです。地域ボランティア会員により運営されています。岩国市内には、ひがし文庫(働く婦人の家1階)、灘さざなみ文庫(灘供用会館1階)、川下くすのき文庫(寿供用会館1階)の3文庫があります。
★幼稚園・保育所での取組
各幼稚園・保育所では、乳幼児期から絵本や物語に親しむため、日常的に絵本や紙芝居などの読み聞かせを実施しています。また、絵本から絵画・工作・歌などの表現遊びに発展させた保育をしています。
展示では、リボン保育園、北河内認定こども園での読書活動風景を写真で紹介しました。
・幼稚園・保育所への絵本の長期貸出サービス(図書館)
岩国市図書館では、幼稚園・保育所を対象に、貸出期間を約1年とした、絵本や図鑑の長期貸出制度を実施しています。すべての子供たちが、自由に本と出会うことができる読書環境を整備するために、平成16年度から継続しています。
令和元年度は、21園に3,440冊の絵本や図鑑などを貸出しました。
★学校での取組
司書教諭を中心として、読書週間や読書目標等を設定したり、選書会の開催、朝読書の時間や家庭学習の日を設けて一斉読書を行うなど、すべての子供の読書活動を推進しています。また、地域ボランティアによる定期的な読み聞かせ等を行うことで読書に親しむ子供が増えています。
小中一貫教育がスタートし、小・中学校が連携して読書活動の啓発を行っています。市立図書館、県立図書館より、調べ学習資料等を借り受けるなど、学校と公立図書館の連携も推進しています。
学校図書館の円滑な運営のために、読書活動推進員(令和2年度より学校司書)を配置しています。教員や図書委員との連携により、推薦図書や季節の図書コーナーの設置、図書館だよりの発行等、本がより身近に感じられる学校図書館の環境づくりが進められています。令和2年度は、公立小中学校46校のうち30校へ兼任で学校司書15人が配置されています。
展示では、愛宕小学校、杭名小学校、美川小学校、川下中学校の読書活動風景を写真で紹介しました。
・教育支援教室
岩国市では、不登校児童生徒への支援と教育相談活動に取り組んでおり、横山と周東と由宇に、教育支援教室を開設しています。各教育支援教室では、施設内の学習室などを利用し、読書もできる環境作りを推進しています。また、図書館の団体利用登録(50冊まで30日間貸出が可能)を活用し、児童生徒の読書環境を充実させています。
★公立図書館での取組
・外国人の子供たちへのサービス
外国人の子供たちを対象に、諸言語の児童向け資料の充実に努めています。令和元年度は、英語の絵本を207冊購入しました。市内図書館全体で、1,014冊の所蔵があります。
岩国図書館では2019年11月に「英語の本~ファーストブック」の棚を設置しました。楽しく英語が学べる洋書絵本や簡単な英語辞典等を揃えています。日本語版と併せて楽しむこともできます。
・中高生へのサービス
図書館ホームページの「ティーンズのページ」で、新刊情報、市内各図書館のヤングアダルトコーナー紹介、学習室案内などの情報発信をしています。毎年7月に『夏休みに読んでみましょう中学生・高校生版』を発行、配布しています。
・学校や市内の子供の読書に関わる団体への支援
図書館の活用を促すとともに、本と接する機会を提供し、読書の楽しさを伝えるため、類縁機関への支援をしています。
幼稚園・保育園・小学校・中学校・高等学校へ「岩国市図書館サービスハンドブック」を毎年配布し、調べ学習用資料や自由読書用図書の貸出、施設見学・体験学習の受入など、学校への図書館サービスを案内しています。
市内団体による読書活動を支援するため、大型絵本やパネルシアター、おはなし会の小道具等の貸出をしています。
・小学生向けの講座
「夏休みこども司書体験講座」、「英語でおはなし会」の開催風景を写真で紹介。
(中央図書館 夏休みこども司書体験講座)
・乳幼児へのサービス
乳幼児の日中央図書館では、毎月第2・4木曜日の午前中を「乳幼児の日」としています。子供たちに小さいときから本に親しんでもらうため、乳幼児を連れた保護者の方が気軽に図書館を利用できるように設けたものです。
乳幼児向けの行事「ちいさい子のためのおはなし会」や「わらべうたであそぼ」、他に行事予定がない時は、職員による「こぐまちゃんのおはなし会」を開催しています。
(中央図書館 こぐまちゃんのおはなし会)
・図書館のおはなし会
図書館の毎月定例のおはなし会は、乳幼児対象のものと、幼児・小学校低学年を対象にしたものがあります。
令和元年度の図書館でのおはなし会は、不定期開催のものも含め、市内全図書館で合計2,761人、224回の参加がありました。※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2月末~3月の行事は中止。
・おはなし会<ステップアップ>講座
令和元年度は、ストーリーテリング相相の方々を講師に迎え、小学生を対象としたストーリーテリングのおはなし会と、ストーリーテリングについての基本知識、経験談等を紹介していただきました。子供の読書に関わる活動をしている方16人の参加がありました。
・ボランティアによる活動(中央図書館で活動されている団体より)
えほんのじかん(読み聞かせ)、岩国点訳あすなろ会(絵本に点訳シールを貼り付けた点字絵本の製作)、布絵本の会(布でできた絵本の製作や修理)、ブックスタートボランティア(絵本の読み聞かせなど)、市内文庫運営ボランティアの活動を写真で紹介。
・障がいのある子供たちへのサービス
図書館では、市内特別支援学級の施設見学・おはなし会を実施しています。また、岩国点訳あすなろ会、布絵本の会の製作された点字絵本・布絵本を整理し、貸出しています。
・広域サービス(自動車図書館の巡回)
中央図書館発と周東図書館発の2台の自動車図書館が2週間おきに巡回するステーションを地図で紹介。
市内の幼稚園・保育園・学校、30ヶ所にも巡回しています。