岩国市図書館

オススメ本 2017年8月

 

『酒場學校の日々~フムフム・グビグビ・たまに文學』 金井 真紀/著  皓星社

詩人・草野心平が開いた「酒場學校」が2013年、新宿ゴールデン街で閉校した。
「草野心平の店」に惹かれて訪れ、禮子ママが語る草野と、草野と親交のあった文壇の面々との思い出話や、夜な夜な集う個性的な面々に魅せられ、最後の5年間「水曜日のママ」を務めるまでになった著者による、偏愛と断片のドキュメント。

『巷説百物語』 京極 夏彦/著  角川書店

それは現か、幻か…。
時は江戸。御行の又市一味が困難な事件を妖怪になぞらえた仕掛けで解決していく。
人の所業か、はたまたそれは人ならざるモノか。これは境目を彷徨う百物語。

『13歳、「私」をなくした私 性暴力と生きることのリアル』 
                         山本潤/著  朝日新聞出版

著者は、13歳から7年間、実の父親から性被害を受け続けた。絶対的権力者だった父親に抵抗できず、恐怖心で逃げることも、助けを求めることも出来ずに耐え続けた。
20歳の時、母と共に父の元を去り、ようやく母に事実を打ち明ける。驚愕し、後悔に苛まれる母。娘は気づいてくれなかったことを責める気持ちと依存する気持ちとの間で葛藤する。二人が長い時間をかけて歩み寄り、強い絆で結ばれていく様に安堵する。
蹂躙され、抑圧された自己を取り戻すことは、何と困難なことなのだろう…!
終わらない恐怖、羞恥心、無力感、屈辱、憎しみ…苦しみ抜いた彼女は看護師として被害者支援に関わることで傷を克服していく。彼女の勇気を多くの人に知って欲しい。

『チョコチップ・クッキーは見ていた』 ジョアン・フルーク/著 ソニー・マガジンズ

思わず食べたくなるスイーツと、人間模様渦巻くミステリーのコラボレーション。
お菓子屋さんの主人公ハンナが事件に巻き込まれます。恋愛あり、推理あり、お菓子作りありの、ボリュームたっぷりの小説です。
作中に登場するお菓子のレシピつき。お菓子探偵シリーズの記念すべき第一巻です

『中島ハルコの恋愛相談室』 林 真理子/著  文藝春秋  

言いたいことはハッキリと!ずうずうしさも人一倍。
そんなおばさんハルコさん、身近にいたらきっとうざいはず。
でも、読むぶんにはこのずうずうしさが小気味いい。
ちょっと疲れている方、ハルコさんから強力パワーをもらって元気になりましょ。
続編の『中島ハルコはまだ懲りてない!』でもハルコパワー全開です!

『用もないのに』 奥田 英朗/著  文藝春秋

編集者の甘言につられて“用もないのに”しぶしぶ出掛けていく取材旅行。北京では五輪を観戦し、松井を見にNYへ、仙台では寒空の下、凍えそうになりながら楽天イーグルスを観戦。絶叫マシーンに挑戦したり・・出不精な人気作家と編集者の関係性も時々垣間見えたりして、1ページに1度はクスッと笑えます。気楽に読むにはおススメの脱力紀行エッセイ集

『ジェノサイド』 高野 和明/著  角川書店

創薬化学を専攻する大学院生・研人のもとに死んだ父からのメールが届く。
傭兵・イエーガーは難病を患う息子のために、コンゴ潜入の任務を引き受ける。
二人の人生が交錯するとき、驚愕の真実が明らかに・・・。